野良と私の春夏秋冬

10数年来、自宅周辺の野良猫たちを見つめ続けてきたオバサンが綴る、「野良たちの生存記録」を兼ねた猫日記。

それでも、生きている子のために…

(【B地点】6月9日夜11時過ぎ、「チビクロ」が無事な姿を現した!)


前回の更新から、また何日も経ってしまいました。

野良猫さん達の世界も、目まぐるしく色々な変化が起こっているようです。


特に、猫さん達が入れ替わり立ち替わりしているのが【B地点】です。

以前にも少し書いたかも知れませんが、この【B地点】は、奇特な協力者のお陰で、野良さん達へのエサやりを「黙認」してくれている場所です。(あまり詳しくは書きませんが…)


本来、この【B地点】は、母猫「チビクロ」と、彼女が生んだ3匹の子猫達が「エサ場」としていました。

「子猫」と言っても、この春で満1歳になる成猫です。


しかし今年の春頃から、3匹の子猫のうち、黒猫2匹(クロイチ、クロニ)を見なくなっていました。

白黒猫の「オセロ」だけ、かろうじて母「チビクロ」と一緒にエサを食べに現れていたのです。


(【B地点】6月2日午後11時51分、「オセロ」がエサを貰いに現われたが…)

(上の写真の直後、今度は「パンダ」が姿を現した)


ところが5月頃からは、【C地点】にいるはずのオス猫「パンダ」(4歳)が、【B地点】にエサを貰いに現れるようになったのです!

ちなみに「パンダ」は、【C地点】に何年も暮らす女ボス「ブッチ」の息子です。


6月2日の夜中、私がいつものように【B地点】にエサを持って行くと、久しぶりに「オセロ」がお腹を空かせた様子で待っていました。


しかし、私がエサを置いても食べようとはせず、ある方向を凝視しています。

「?」と思ったら、すぐに「パンダ」が姿を現しました。

振り向くと、「オセロ」はすでにどこかに逃げて居なくなっていました。

(同上。エサをがっつく「パンダ」。身体のあちこちが傷だらけ…)


恐らく、大きな道路を挟んだ対岸の【C地点】から、メスと食べ物と新たな縄張りを求めて、「パンダ」は移動して来たのでしょう。

そして「オセロ」との争いに勝ち、【B地点】での「食事権?」を手に入れたのかも知れません。


エサを食べないまま、慌てて逃げて行った「オセロ」が可哀想にも思えました。

しかし「パンダ」も、自分が生き抜くためには新たな「エサ場」を勝ち取るしかなかった訳で…。

みんな必死に生きているだけなのに、動物の世界って本当に難しいな、と思うのでした😢


(6月4日の早朝5時半、【B地点】と【D地点】のちょうど真ん中あたりで、2匹一緒にいる「チビクロ」と「パンダ」を見つけた!)

(同上。道沿いのアパート前で、「チビクロ」とデート中だった?「パンダ」)


さて、今度はその翌々日の早朝、車で【D地点】から【B地点】の方向に向かい徐行していると、すぐ脇のアパート前で、意外なカップルを見ました。

「パンダ」とあの「チビクロ」です!

たまたま2匹一緒にいたのではなく、明らかに親密そうな感じでした。


「チビクロ」はいつ、他の場所から流れてきたオス猫「パンダ」と恋仲になったのでしょうか?

そもそも「チビクロ」には小さな子猫が3匹生まれていたはずです。

5月18日、【B地点】で私を警戒しながらも、子猫達に乳をあげている「チビクロ」をこの目で見ているのです。


しかし、あの日以来、子猫達の姿を全く見ていません。

もしかしたら、3匹とも死んでしまったのでしょうか?


オス猫は、自分が交尾したいメス猫に子猫がいる場合、その子猫達を噛み殺してしまうこともある、と聞きます。

まさか、考えたくはないけれど、そんな可能性も野良猫の世界にはあるのでした。


(「チビクロ」、いつから「パンダ」とカップルになってたの?)


ちなみに、大通りから一本入った道を200メートルほど進むと、【B地点】から【D地点】に行くことができます。

「パンダ」は、日によって【B地点】と【D地点】を自由に行き来し、どちらかで私の置いたエサを食べているらしい、とわかってきました。


また「チビクロ」も、1匹だけで【B地点】にエサを貰いに現れる日があり、取りあえず6月9日までは、無事な姿が確認できています。


彼女がこの春生んだ3匹の子猫達は、既にこの世にいないのか…。

また、勢力争いで「パンダ」に負けた(?)「オセロ」は、どこかに追いやられてしまうのか…?


満1歳を迎えるはずだった「クロイチ」と「クロニ」の黒猫兄弟も、どこかで死んでしまったのか…。

野良猫達の生きる世界は、あまりにも苛酷です😢


それでも、必死に生きる野良さん達が1匹でも私の前にいる限り、「夜の巡回」を続けていくつもりです。


(【B地点】、6月9日の夜11時過ぎ、「チビクロ」が1匹でエサを食べに現れた)

「チビクロ」一家と「ブッチ」一家、その後

前回の更新から、ずいぶん長い時間が経ってしまいました…。(4月21日以来)


もう1ヶ月半ほど、記事を書くことが出来ずにいました。

持病が悪化し体調が良くなかったこと、仕事で疲れ果てて帰宅し、スマホを触る気力がなかったこと等、幾つか理由はあります。


しかし一番の理由は、「顔なじみ」だった野良猫さん達のうち、何匹かがこの2ヶ月ほどの間に「消息不明」になり、このブログを更新する気になれなかったことでしょう。


忽然と姿を消した子達、彼らの身に一体何が起こったのか…?

その全部を今、ここに書くことはしませんが、毎晩毎晩「どこかで生きているのでは?」と、はかない望みを抱いてきました。


「あの子」が死んでしまったとは、私自身どうしても認めたくない気持ちがありました。

だから、万一「彼(彼女)」がフラリと餌を食べに戻ってくるかも…と思い、せっせと餌を置き続けていたのです。


毎朝、エサの器を回収に行っては「ああ、今日も食べに来てなかった…」と空しい思いの繰り返しですが。




一方、生存は確認できたけれど、それまでの「なわばり」から別の地点に移動するなど、その生息場所に大きな変化があった野良さんもいました。


(5月21日の午前0時すぎ、【B地点】に現れた「パンダ」!)


話がややこしいので整理します。

私が毎晩「巡回」している場所のうち、【B地点】には「チビクロ」と名付けたメスの黒猫と、彼女が去年春に生んだ子猫達が生息していました。


「チビクロ」の子猫は3匹で、黒猫が2匹、白黒猫が1匹。

白黒猫は「オセロ」と名付けましたが、黒猫2匹はパッと見、見分けがつきません。

尻尾の形や、その性格の違いで何とか見分けていました。

活発で物怖じしない性格のほうを「クロイチ」、臆病で私を警戒するほうを「クロニ」と呼んでいたのです。


寒い寒い冬も何とか乗りきり、「チビクロ」一家4匹は、入れ替わり立ち替わり、エサをもらいに私の前に現れていました。

しかし、季節が春めいてきて暖かくなるにつれ、4匹が揃って姿を見せることはなくなりました。


そのうち、「クロイチ」が姿を消しました。

推定ですが、オス猫だったと思うので、他のなわばりを求めて「親離れ」したのでは、と僅かな望みを持っています。


こうして【B地点】には、「チビクロ」「クロニ」「オセロ」の3匹が時々バラバラに現れるだけになっていました。


(同じく【B地点】、5月22日夜、「オセロ」が無事な姿を見せた)


一方、小さなスーパーのすぐ隣にある【C地点】、ここは何年間も、気性の激しい女ボス「ブッチ」と、彼女が生んだ子猫の「生き残り」である「パンダ」がなわばりとしていました。


しかし、オス猫である「パンダ」は新天地を求めたのか、ある頃から道路を挟んで対岸のエリアで見かけるようになっていました。


【B地点】と【C地点】は、「すぐ近く」という訳ではありません。

さっき書いたように、【C地点】から【B地点】に行こうと思えば、まず車通りの多い道路を渡らねばなりません。

そして、渡ってからさらに300メートルほど歩いて、やっと到着するのです。


5月9日の夜、【B地点】にエサを持って行くと、あの「パンダ」が「ニャ~ン」と鳴きながら寄ってきたので、仰天しました。

もちろん、いつも通りエサを置きましたが、「じゃあ、チビクロやオセロ達は…?」と心配になりました。


(【B地点】6月1日の深夜2時すぎ、「チビクロ」と「オセロ」が母子揃って現れた! 下の写真も同じ)


今度はその翌日夜、【C地点】の「ブッチ」の所にエサを持って行こうと、スーパーの脇に車を停めました。

すると、すぐ横の暗がりから「ニャ、ニャ…」という聞き覚えのある声がします。

ギョッとして足下を見ると、【B地点】にいるはずの「チビクロ」が、「エサくれ~!」という感じで私を見上げています。


「アンタ、何でこんな所に…!?」と言いつつ、仕方ないので「彼女」に一握りエサをあげて、私は対岸の【D地点】に歩いて行こうとしました。


すると、何を思ったのか? 「チビクロ」も私の後ろを走ってついて来て、横断歩道を渡ろうとしたのです!

左折して来た車に、間一髪、轢かれそうになった「チビクロ」、私が思わず「キャ~‼」と叫び、運転手さんが慌ててブレーキを踏んでくれたので、事なきを得ましたが…。

本当に危ないところでした。


一体「チビクロ」は何を考えているのか…?

例えば、オスの成猫である「パンダ」は、メス猫や「なわばり」を求めて、かなり広い範囲を移動するのも頷けます。

しかし、メス猫の「チビクロ」が命の危険を冒してまで道路を渡り、エサを探していたのは何故…?

不思議でたまりませんでした。


(【B地点】5月18日の22時頃、子猫を連れて現れた「チビクロ」。お腹の所に、小さな白黒の子猫がいます)


それから10日近く経ったある日、ようやく合点がいきました。

「チビクロ」は、また新たに子猫を生んでいたのです。

【B地点】にエサを持って行くと、懐中電灯で照らした光の中、何かチョロッと動く小さな者があります。


よくよく見ると、まだ生後1ヶ月弱くらいと思われる子猫が3匹!

初めて見た私を恐れ、本当にネズミのように逃げ回っています。

今度もまた、黒い子猫が2匹と白黒の子猫が1匹、「オセロ」達3兄弟と同じです。

やがて、子猫達は「チビクロ」の腹に隠れるようにして、乳を吸い始めました。


思い出すと、10日前、対岸の【C地点】近くで「チビクロ」を見かけたあの頃、私は色々と疲れていて、【B地点】にエサを持っていけない日が2日ほど続いていました。


子猫を出産して間もない「チビクロ」は、乳を出すためにも、何とかしてエサを手に入れなくては、と必死の思いで、危険な道路を渡ったのでしょう。

彼女にすまないことをした、と思いました。


(5月9日の夜10時半、【C地点】のすぐそばで、無事な姿を確認した「チビクロ」。下も同じ)


【B地点】にいるはずの子が【C地点】に来ていたり、その逆だったり…。

「チビクロ」も「パンダ」も、みんな命を繋ぐため、または自分のなわばりを得るため、必死で動き回っていることを知ったのでした。


(5月9日深夜2時、【B地点】で最後に見た?「クロニ」)


つい昨日、「チビクロ」と「オセロ」母子が、【B地点】で仲良くエサを待つ姿を久しぶりに見ました。

「オセロ」も、野良猫同士の争いに加わっているのか? 身体にケガをしていました。

それでも、母「チビクロ」に甘えてスリスリしている姿を見ると、心からホッとします。


しかし、「クロイチ」に続いて、「クロニ」も最近姿を消しました。

5月9日に見たのが、「クロニ」最後の姿になってしまったのでしょうか。


昨夜は、【B地点】すぐ横にある小学校の敷地内で、他の猫と激しくいがみ合っている「パンダ」を見ました。

もう、私の力で猫の本能を止めることはできません。

どうか、みんな無事で生きていてね、と祈るしかないのでした。

生存確認

大変ご無沙汰しております、と言うのが正しいのかよくわかりませんが…。

毎日ブログを更新している方々から見たら、やっぱり「久しぶり」ということになるのでしょう😓


3月に入る頃から、急激に持病の症状が悪化し、以前のようにコンスタントに「夜の巡回」に行けなくなってしまいました😢

「猫さん達のところに行かねば」という気持ちはあるものの、仕事から帰宅するともう動く気力もなく、そのままダウン、という日が何日もありました。


今日は通院日でしたが、病院の担当医師からは、「いい加減に仕事休んで手術しなさい」と怒られてしまいました😰

そうは言っても、そんなに長く仕事を休める訳がありません。


また、先生には言えませんが、最低2週間の入院となれば、その間、野良さん達のところに行けなくなります。

だから、何とか手術しないで乗り切りたいのです。


そんな状況で、それまで毎日エサを食べに来ていた野良さん達は、2日おきとか、酷い時は3日おきにしか来なくなった「猫オバサン」に苛立ち、「なんであの人来ないんだ~?」と苦情を言っていたことでしょう😓


(【A地点】の「グリ」ちゃん。3月14日の写真)


3日前の水曜日夜、「今夜こそは!」と気合いを入れて、エサやりポイントを回りました。

かろうじて、何匹かの「常連さん」には再会することができました。


【A地点】の「グリ」ちゃん、久しぶりに会うことができました。

何日も現れなかった私に「お怒り」のご様子で、「カッ! カッ!」というお馴染みの威嚇も、いつも以上に激しく聞こえました😥

それでも、ひもじさには勝てず、私が置いたエサをむさぼるように食べていました。

(同上。車の下から顔を出した「グリ」ちゃん)



他に、この日に再会できた猫さんは【G地点】の「ケムケム」と、【B地点】の「チビクロ」一家のうち、2匹だけでした。


(【B地点】の「チビクロ」一家。白黒猫の「オセロ」、相変わらずカメラ目線です。これは、3月22日撮影)


実はこのところ、母猫「チビクロ」の姿がずっと見えず、心配しています。

さらに、3兄弟の子猫(と言っても、もう満1歳の成猫)のうち、白黒猫の「オセロ」と、臆病なほうの黒猫「クロニ」(たぶん、メス)が日替わりで姿を見せるだけになっていたのです。


元気なほうの黒猫「クロイチ」は、一体どうなってしまったのか?

また、母猫「チビクロ」の安否は…😢

【B地点】のすぐ横には、車通りの多い大きな道路があります。

私が「巡回」に行けなかった日、車に轢かれて死んでしまったのでしょうか?


(同上)


僅かな望みは、成猫になった「クロイチ」が親離れして、他の場所に移動したのでは?ということです。

しかし、母猫「チビクロ」も姿を消したし、彼らの身に何が起こったのか、全くわかりません。

自分が何日も行けなかったことが「諸悪の根源」のような気がして、罪悪感を感じる毎日です😢

(この写真が、「チビクロ」一家4匹揃った最後の1枚になってしまうのか?)


どんな形でもいいから、どこかで生きていてほしい、と願っています。

では、この後、2日ぶりに「巡回」に行ってきます。