野良と私の春夏秋冬

10数年来、自宅周辺の野良猫たちを見つめ続けてきたオバサンが綴る、「野良たちの生存記録」を兼ねた猫日記。

「チビクロ」一家と「ブッチ」一家、その後

前回の更新から、ずいぶん長い時間が経ってしまいました…。(4月21日以来)


もう1ヶ月半ほど、記事を書くことが出来ずにいました。

持病が悪化し体調が良くなかったこと、仕事で疲れ果てて帰宅し、スマホを触る気力がなかったこと等、幾つか理由はあります。


しかし一番の理由は、「顔なじみ」だった野良猫さん達のうち、何匹かがこの2ヶ月ほどの間に「消息不明」になり、このブログを更新する気になれなかったことでしょう。


忽然と姿を消した子達、彼らの身に一体何が起こったのか…?

その全部を今、ここに書くことはしませんが、毎晩毎晩「どこかで生きているのでは?」と、はかない望みを抱いてきました。


「あの子」が死んでしまったとは、私自身どうしても認めたくない気持ちがありました。

だから、万一「彼(彼女)」がフラリと餌を食べに戻ってくるかも…と思い、せっせと餌を置き続けていたのです。


毎朝、エサの器を回収に行っては「ああ、今日も食べに来てなかった…」と空しい思いの繰り返しですが。




一方、生存は確認できたけれど、それまでの「なわばり」から別の地点に移動するなど、その生息場所に大きな変化があった野良さんもいました。


(5月21日の午前0時すぎ、【B地点】に現れた「パンダ」!)


話がややこしいので整理します。

私が毎晩「巡回」している場所のうち、【B地点】には「チビクロ」と名付けたメスの黒猫と、彼女が去年春に生んだ子猫達が生息していました。


「チビクロ」の子猫は3匹で、黒猫が2匹、白黒猫が1匹。

白黒猫は「オセロ」と名付けましたが、黒猫2匹はパッと見、見分けがつきません。

尻尾の形や、その性格の違いで何とか見分けていました。

活発で物怖じしない性格のほうを「クロイチ」、臆病で私を警戒するほうを「クロニ」と呼んでいたのです。


寒い寒い冬も何とか乗りきり、「チビクロ」一家4匹は、入れ替わり立ち替わり、エサをもらいに私の前に現れていました。

しかし、季節が春めいてきて暖かくなるにつれ、4匹が揃って姿を見せることはなくなりました。


そのうち、「クロイチ」が姿を消しました。

推定ですが、オス猫だったと思うので、他のなわばりを求めて「親離れ」したのでは、と僅かな望みを持っています。


こうして【B地点】には、「チビクロ」「クロニ」「オセロ」の3匹が時々バラバラに現れるだけになっていました。


(同じく【B地点】、5月22日夜、「オセロ」が無事な姿を見せた)


一方、小さなスーパーのすぐ隣にある【C地点】、ここは何年間も、気性の激しい女ボス「ブッチ」と、彼女が生んだ子猫の「生き残り」である「パンダ」がなわばりとしていました。


しかし、オス猫である「パンダ」は新天地を求めたのか、ある頃から道路を挟んで対岸のエリアで見かけるようになっていました。


【B地点】と【C地点】は、「すぐ近く」という訳ではありません。

さっき書いたように、【C地点】から【B地点】に行こうと思えば、まず車通りの多い道路を渡らねばなりません。

そして、渡ってからさらに300メートルほど歩いて、やっと到着するのです。


5月9日の夜、【B地点】にエサを持って行くと、あの「パンダ」が「ニャ~ン」と鳴きながら寄ってきたので、仰天しました。

もちろん、いつも通りエサを置きましたが、「じゃあ、チビクロやオセロ達は…?」と心配になりました。


(【B地点】6月1日の深夜2時すぎ、「チビクロ」と「オセロ」が母子揃って現れた! 下の写真も同じ)


今度はその翌日夜、【C地点】の「ブッチ」の所にエサを持って行こうと、スーパーの脇に車を停めました。

すると、すぐ横の暗がりから「ニャ、ニャ…」という聞き覚えのある声がします。

ギョッとして足下を見ると、【B地点】にいるはずの「チビクロ」が、「エサくれ~!」という感じで私を見上げています。


「アンタ、何でこんな所に…!?」と言いつつ、仕方ないので「彼女」に一握りエサをあげて、私は対岸の【D地点】に歩いて行こうとしました。


すると、何を思ったのか? 「チビクロ」も私の後ろを走ってついて来て、横断歩道を渡ろうとしたのです!

左折して来た車に、間一髪、轢かれそうになった「チビクロ」、私が思わず「キャ~‼」と叫び、運転手さんが慌ててブレーキを踏んでくれたので、事なきを得ましたが…。

本当に危ないところでした。


一体「チビクロ」は何を考えているのか…?

例えば、オスの成猫である「パンダ」は、メス猫や「なわばり」を求めて、かなり広い範囲を移動するのも頷けます。

しかし、メス猫の「チビクロ」が命の危険を冒してまで道路を渡り、エサを探していたのは何故…?

不思議でたまりませんでした。


(【B地点】5月18日の22時頃、子猫を連れて現れた「チビクロ」。お腹の所に、小さな白黒の子猫がいます)


それから10日近く経ったある日、ようやく合点がいきました。

「チビクロ」は、また新たに子猫を生んでいたのです。

【B地点】にエサを持って行くと、懐中電灯で照らした光の中、何かチョロッと動く小さな者があります。


よくよく見ると、まだ生後1ヶ月弱くらいと思われる子猫が3匹!

初めて見た私を恐れ、本当にネズミのように逃げ回っています。

今度もまた、黒い子猫が2匹と白黒の子猫が1匹、「オセロ」達3兄弟と同じです。

やがて、子猫達は「チビクロ」の腹に隠れるようにして、乳を吸い始めました。


思い出すと、10日前、対岸の【C地点】近くで「チビクロ」を見かけたあの頃、私は色々と疲れていて、【B地点】にエサを持っていけない日が2日ほど続いていました。


子猫を出産して間もない「チビクロ」は、乳を出すためにも、何とかしてエサを手に入れなくては、と必死の思いで、危険な道路を渡ったのでしょう。

彼女にすまないことをした、と思いました。


(5月9日の夜10時半、【C地点】のすぐそばで、無事な姿を確認した「チビクロ」。下も同じ)


【B地点】にいるはずの子が【C地点】に来ていたり、その逆だったり…。

「チビクロ」も「パンダ」も、みんな命を繋ぐため、または自分のなわばりを得るため、必死で動き回っていることを知ったのでした。


(5月9日深夜2時、【B地点】で最後に見た?「クロニ」)


つい昨日、「チビクロ」と「オセロ」母子が、【B地点】で仲良くエサを待つ姿を久しぶりに見ました。

「オセロ」も、野良猫同士の争いに加わっているのか? 身体にケガをしていました。

それでも、母「チビクロ」に甘えてスリスリしている姿を見ると、心からホッとします。


しかし、「クロイチ」に続いて、「クロニ」も最近姿を消しました。

5月9日に見たのが、「クロニ」最後の姿になってしまったのでしょうか。


昨夜は、【B地点】すぐ横にある小学校の敷地内で、他の猫と激しくいがみ合っている「パンダ」を見ました。

もう、私の力で猫の本能を止めることはできません。

どうか、みんな無事で生きていてね、と祈るしかないのでした。

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