野良と私の春夏秋冬

10数年来、自宅周辺の野良猫たちを見つめ続けてきたオバサンが綴る、「野良たちの生存記録」を兼ねた猫日記。

命の灯を消さないために…(「モック」のその後)

一昨日の記事に書いた捨て猫(?)の「モック」、その後の経過です。


正直、一昨日の朝、「彼」を動物病院に担ぎこんだ時は「もう長くはないだろう」と内心覚悟しました。

それほど、グッタリして悪そうだったのです。


その日の午後、動物病院の先生(女性)から電話があり、今のところ「モック」は何とか持ちこたえている、との報告がありました。

嬉しい「想定外」でした。


実は、昨日は友人と会う約束をしていたのですが、「モック」のことが気がかりで、行くべきかどうか迷いました。

しかし「今すぐ死にそう」という状態ではないと聞き、とりあえず予定通り友人と会うことにしたのでした。


先生には「モック」の容体がまた急変したら、すぐに携帯に電話してもらうよう頼みました。

その友人も大の猫好きで、私の「夜の巡回」のことも知っている「一握り」のうちの1人です。

「何か」あったら、友人に侘びを言って、すぐに駆けつけるつもりでした。


(先ほど、病院で撮影させてもらった「モック」。どうか生き延びてほしい…)


友人と過ごしている間、常に携帯に着信がないか気をつけていましたが、病院からは掛かってきませんでした。


友人との「デート」も終わり、私の車で彼女を家まで送ると、その足で動物病院に向かいました。

到着すると、「モック」はまだ生きていました…!

看護士さんがすぐに、点滴のチューブを腕につけた「モック」を連れてきてくれました。


先生曰く「昨日お電話した時は、少し起き上がってエサを食べようとしたり、随分良さそうだったんですが…。今朝はまたグッタリしていました。ただ、今はまた少し持ち直した感じなので…」


悪そうだったり、ちょっと回復を期待させる様子を見せたり…。

「モック」の容体にも波があり、次々に移り変わっていく、ということですね。

「もしかしたら、また悪くなってそのまま…ということもあり得ます」と先生はおっしゃいました。


私もそれを覚悟した上で、もう1日入院させ、点滴治療を続けてもらうことにしました。

私の実家とマンション、どちらにもそれぞれ数匹の猫さんがいて、もはや「収容猫数」は限界にきています😰

この寒い中、こんな状態の「モック」を連れ帰っても、彼の居場所もないのです。


とりあえず明日(つまり今日)、先生に1回「モック」の状態を聞いた上で、その後どうするか相談することにしました。


そして、今日の午後2時過ぎ、私が動物病院に行くと、先生がすぐに「モック」を診察台の上に連れてきてくれました。


先生の話では、「モック」は時々専用ケージの中で身体を起こしてみたり、看護士さんが差し出すエサを少し食べたりしたそうです。

かと言って「元気いっぱい!」とは程遠い状態ですが…。


「モックちゃん、生きようとする気力はまだありますね~」と先生に言われました。

何とかこのまま命を繋いでほしい、と思いました。

「モック」自身、必死で生きようとしているのですから…。


ひとまず、一昨日から今日の時点までの治療代を1度精算してもらい、支払いました。

そして、今夜からまた3日間くらい入院させ、治療を継続してもらうことにしました。

まだ、最後まで希望を失いたくない、と思います。


もちろん、先のことは予測できません。

もし、「モック」が何らかの病気(猫エイズ、猫白血病など…)で身体が弱り、今こういう状態なら、完治する見込みはありません。

それでも、何とか自分の命の灯を消すまいと必死で頑張っている「モック」に、出来る限りのことをしてやりたいと思うのでした。


金銭的に大丈夫だろうか?という不安はあります。(今日のお支払い分は、何とか払いました😓)

私の支払い能力の限界を超えないよう、「猫の神様」に祈るしかありません。


最後に、先生に許可をもらい、診察台の上の「モック」を1枚撮らせてもらいました。

どうか、これが彼の「最後の写真」となってしまわないよう、祈っています。

「モック」突然の容体急変

つい先日、1月2日の記事に登場したばかりの「モック」。

12月になったある日、突然、私の実家の前に現れ、門前から動こうとしないこのキジ猫さんのことが、いつも気になっていました。


年末から、夜はようやく「外猫用の猫ハウス」で寝るようになり、少しずつ私への警戒心も薄れたのか、あげたエサを目の前で食べるようになっていた「モック」。


一昨日の1月4日には、別の猫さん(捨て猫)の去勢手術があり、仕事はお休みを貰っていたので、「モック」も病院に連れて行ったのです。


下に載せたのは、昨日、自分のfacebookに投稿した文章のうち「モック」について書いた部分です。(一部、修正)


【…そしてもう1匹、12月に入ってから突然実家の前に現れ、以来ほとんど毎日、門の前から動かない1匹のキジ猫さんがいます。


私にエサをおねだりする訳でもなく、鳴き声も立てず、ひたすら静かに門の前の道に座り続けている猫さん…。

何だか哀愁を感じてしまいます。


見かねて、「あんた、ここは寒いよ。どうせなら、敷地の中に入ったら?」と声をかけても、何とも悲しそうな目でジッと私を見上げ、動こうとしません。

入ったら怒られる、と思っているのか、それとも遠慮しているのか…?

またもや、身勝手な人間に捨てて行かれたのでしょうか?


とにかく、具合も悪そうだったので放っておけず、この子も昨日、動物病院で診察してもらいました。

診察の結果、性別はオスで、もうそんなに若くはない「中年」の猫だと言われました。

風邪に似た症状(鼻水、目やに)で苦しそうだったので、飲み薬を出してもらいました。


私の実家の中には、れっきとした(?)2匹の飼い猫がいます。

可哀想だと思うものの、この新顔のキジ猫さんを、家の中で飼ってはあげられないのでした😥


このキジ猫さんに「モック」と名づけた私。

正直、先のことはわかりません。

でも、寒い冬の間、せめてもの「救済措置」として、「モック」を「猫ハウス」で寝かせてあげることにしました。


長年、我が家の敷地内には、色々な「外猫さん」が暮らしてきました。(一番長生きした子は、19歳で大往生を遂げました)


彼ら「外猫さん」のため、雨露や冬の寒さをしのげる「猫ハウス」を作り、いつも置いていたのです。

去年の5月、最後の外猫だった子が亡くなって以来、ずっと「空き物件」になっていたこの「猫ハウス」、「モック」に入り方を教えると、彼はすぐに覚え、この年末からハウスの中で寝るようになりました。…】



ここまで、昨日のfacebook投稿からでした。

そんな訳で、私もすっかり安心していたのです。


ところが今朝、私が実家に行き、猫ハウスを覗くと、「モック」は中でグッタリして動けなくなっていました…!


(つい一昨日の「モック」。この時はまだエサを食べています。今、生きようと病院で頑張っているはず。私には祈ることしか出来ません😢)


慌てて「モック、モック、どうした!?」と呼びかけ、身体を揺すると、微かに「ニャ…」と言って身動きしたので、まだ生きているのはわかりました。


しかし、エサを鼻先に近づけても見向きもせずに、ジッと横たわっています。

身体の体温も下がっているのが、素人の私にもわかりました。

明らかに「危険な状態」。

これまでに見てきた、沢山の猫達の「最期」が頭に浮かびます。


迷っている暇はなく、すぐにモックを古いセーターでくるみ、動物病院に連れて行きました。

自分の朝食どころではありません。


一昨日、診察して貰ったばかりの病院。

あれから2日も経ってないのに、一体なぜ突然こんなことに…?という気持ちが込み上げてきました。


この動物病院は、我が家の猫達が長年お世話になってきた病院で、先生は女性の獣医さんです。

実家から一番近いこと、長年の付き合いがあることなど、幾つかの理由で、うちの猫さん達はこの動物病院に連れて行くことが大半ですが、今回のように「!?」と思ってしまうケースもあります。


先生は良い方だとは思うけれど、「獣医」としての力量というか、その診断に不信感を抱いてしまうことが…。


「モック」の体調があまり良くなさそうだったから、一昨日、わざわざ診察して貰ったのですが、特に血液検査や抗生剤の注射をしてくれる訳でもなく、風邪に効く飲み薬を出して貰っただけでした。

内心「えっ? それだけ?」と思ったけれど、その時は言えなかったのです😰



「モック」は、病院で専用のケージ(人間で言うならICU)に入れられ、すぐに点滴が始まりました。

先生から私の意志確認をされたので、「できる限りのことをして下さい」と頼んで「モック」を病院に預け、マンションに戻りました。


正直、「亡くなりました」という知らせが携帯に掛かってくるのを覚悟して、スマホを手離さないようにしていました。


午後1時半頃、病院からの着信がありました。

「ああ、ついに…」と思いながら電話に出ました。

すると、意外にも先生が「モックちゃん、少し持ち直したようで、身体を起こし、エサを食べようとしました」と言うのです。


思わず「えっ? じゃあまだ生きているんですか?」と聞き返してしまいました。

まだ「モック」は持ちこたえている、それがわかり、思わず涙が出てきました。


今夜は一晩入院し、明日また、先生がその後の経過を教えてくれることになりました。

しかし、過去の経験から、身体の弱った野良さん達の命がいかに容易く失われていくか、見てきた私。

決して安心は出来ません。


何の因果か、私の実家の前に捨てて行かれた「モック」。

たった1ヶ月足らずの「ご縁」で、もう死んでしまうなんて、悲しすぎます。

私には、もう祈ることしか出来ません。

自分の無力さをひしひしと感じる瞬間です。


それにしても…。

もし「モック」が何らかの病気で弱っていると知った上で、「色々面倒だから」と遺棄した人間がいるのなら、許せない気持ちです。

自分の意志力との闘い

新年を迎えて早くも4日経ちましたね。

昨日から仕事始めという方も多かったのではないでしょうか?


「年末年始休暇」中のこの時期こそ、時間をかけ、張り切って野良さん達のところを「巡回」できる、と思っていたのに…。


実際には、年末からの数日間、睡魔に負けて眠ってしまうなど、「自己嫌悪」に陥る日の連続…。

夜中にハッ!と「うたた寝」から目覚めて飛び起き、慌てて「巡回」に向かう日もありました😱


急いで車を走らせながら、「ああ、野良さん達、寒い中、どんなに長い時間私を待っていただろうか…」と考えると、自分の意志の弱さが情けなくて、自分の頭を殴りたくなるのでした。


(12月31日夜の【B地点】。チビクロ一家4匹のうち、黒猫3匹が現れた。「オセロ」(白黒)の姿だけ無い。顔が写っているのが母猫「チビクロ」)


「お正月だから、どうせお酒でも飲み過ぎて、ダラダラ寝てしまったんでしょ?」と思われるかも知れませんが…。

今の私は、お酒は一切飲まない生活です。

飲んだら、その後運転出来なくなってしまうので…。


世の多くの人々のように、家族や友人とワイワイ賑やかにお正月を過ごす、というのも、私には当てはまりません。

極めて地味な、普段とあまり変わりない生活なのです😓


ただ思うのは、年末年始のお休みで、普段の生活とリズムが変わると、身体の調子もちょっと変かも?ということです。


なぜか午後から妙な眠気に襲われ、夕方には「ちょっと1時間だけね」などと自分に言いながら、そのまま夜中までゴンゴン寝てしまう、というパターン。


(12月30日深夜の【B地点】。この日は「オセロ」1匹だけが食べに来た。単独行動が好きな「1匹狼タイプ」?)


もちろん、年々自分が歳を取っていってる、という理由もあると思いますが。

今から13年前、野良さん達への「巡回(エサやり)」を始めた時に比べたら、確実に体力も衰えてきているのを感じます。


しかし世の中には、仕事以外、自分の時間の全てを捧げ、「野良さん達」を救う活動をされている方もいます。


まだご本人の了承を得ていないので、具体的なことは書けませんが、それこそ「雨の日も風の日も、台風の日も」1日も休まず、ホームレスさん達と、憐れな野良猫達の支援を続けている方を知っています。

本当に頭が下がる思いです。


(1月4日未明の【B地点】。黒猫2匹だけ待っていた。「クロイチ」・「クロニ」の兄弟)


私も、今日からまた「仕事始め」です。

いつもの「日常」が戻ってきます。


「野良さん達」の中には、もうずっと姿を見てない子もいれば、安否確認できた子もいて、状況はさまざまです。

また普段のリズムを取り戻し、夜の「巡回」に心して向かいたいと思うのでした。